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しんぞう「そして人生はつづく」展@新宿眼科画廊

しんぞう「そして人生はつづく」展@新宿眼科画廊初日の18日に行ったのだけど、まだ準備中だった。震災で混乱する首都圏での個展なので仕方がない。

これまでの作品は、自分の中に閉じこもっている苦しさが体液となって滲み出しているようなものが多かった。
しかし、今回見られた数点の新作は、どれもためらいながらも外側へ踏み出そうとする動きが見える。まだ踏み出し切れていないが、外と内の境界線で外側をうかがっているような姿勢である。

キャプションなど付けられていなくてタイトルが確認できなかったのだが、この時期に出すのはためらわれたと作家本人が言う、流れの中で小さな家から顔を出している人物の作品は、そのモチーフとはうらはらに希望が見えた。

数年でも付き合いがある作家だと時間の流れの中で作品と向き合える。
作家は近々結婚するとのこと。また、精神科医春日武彦による「臨床の詩学」のグラフィックを手がけたりと充実した仕事ぶりである。そうした人生の変化が作品のトーンに変化を及ぼしているように思う。

これからも長く見続けていきたい作家である。

それにしても、しばらく震災に関する話題ばかりに取り巻かれていて、アート鑑賞などはためらわれる気分だった。しかし、久しぶりにギャラリーに出向いて、作家と話をすると日常の強靭さを取り戻すことができて救われた。

誰もが不安を持っているが、言葉を交わすことによって救われていくのだ。これまでの日常から切り離されて、孤立していると感じている人は、アートの現場に出向いて会話するべきだと思う。

しんぞう+窪澤瑛子二人展「荒野をおよぐ land swimming」@竜宮美術旅館

しんぞう+窪澤瑛子二人展「荒野をおよぐ land swimming」@竜宮美術旅館横浜は日の出町からすぐのちょっとあやしい歓楽街にある、かつての連れ込み旅館がリノベーションされてアートスペースになっています。

内部はその雰囲気がまだ濃厚で、生々しい匂いが漂っているよう。そのどきどきするような建物の中を探検するように、しんぞうさんの作品に再会しました。

土へ還る死への安堵と再生への希望が描かれている「楽園」。カワイイオンナノコ風かと思えばガツンと毒の効いた「まないた」。なんか、今までになかった作風です。

また、内面への嫌悪をあからさまに表現した「Surface」はしんぞうさんの真骨頂。かと思えば、孤独とやすらぎの「Island」はすべての孤独な心への慈愛。

しんぞうさん、各種の展示会への参加や制作活動に最近めざましいですね。

でも、今回の会場は過去の空気が濃厚すぎた。できれば今度はホワイトキューブでゆっくりと対面したいです。

しんぞう作品展@新宿眼科画廊

しんぞう作品展@新宿眼科画廊色使いは暗いし、筆づかいラフだし、目玉や鼻もないしで、鑑賞者は作品から受け入れられてない感じがする。

でも、しばらく作品と一緒にいると「これって自分なのかも」「自分の中から出てきたものなのかも」と感じられてくる。なのでそのうち諦めのような奇妙な落ち着いた気分に満たされてくる。

長い日々の関わりの蓄積が描かれた「母親」。密接すぎる関係のある種の戦いの果ての姿のような「カンガルー」。死んでいるのかもしれないが、見ているこちらが吸い込まれそうな深い安らぎの「眠り」。この3点のラインに感動した。泣けます。

これからもコンスタントに描いて欲しい作家です。

柔らかな器 – 感覚の境目を行き来する6人の作家

柔らかな器 - 感覚の境目を行き来する6人の作家新潟のツアーバスでいっしょだった作家の人が偶然、うちの近所でグループ展をすると聞いたので行ってみた。

銭湯の2階のサウナ風の施設なんだけど、商売をやめて長くなるところ。そこに目をつけて現代アートの展示会とはなかなかミスマッチでいい感じ。

グループの6人はインスタレーションあり、大きめの平面作品ありとバラエティに富んでいて楽しめた。杉のコンポストを使ったインスタレーションはいい香りのする不思議な呪術的空間。タイル張りの湯船のある空間はふんわりとした色調の作品とオブジェがタイルの色とあいまってやわらかい世界だった。

大広間がしんぞうさんの部屋で、ゆっくりと作品と対面できた。この人の作品っていろいろと古いことを思い出すんです。

お客さんひとりだけだったので作家とゆっくりお話することができた。畳に座ってちゃぶだいはさんで作家の人と話をするなんて不思議な感じ。

自転車で家まで数分だったんで非日常のアート空間から近すぎ!